60歳で定年退職したのがもう2年前。
その後、5年契約で今の会社の施設長になったわけですが早いものです。残り3年も、たぶんあっという間です。
遠距離通勤で朝起きるのが5時30分です。
真冬の雪が降る日はマジで行きたくなかったです。
それが行けば楽しく過ごせたのは、職場の彼女たちのおかげ。
本当に感謝しています。
なにかもう最後みたいですが、そうじゃありません。
女子との付き合いは、とにかく褒めること。
苦情は柔らかく柔らかく言うこと。
下ネタは言わないこと。
むやみに体に触らないこと。
頼まれたらすぐに動くこと。
こんなところかなー。
調理長は現場のかなめだから、とくに結びつきを強くしておきたいのです。
なので、誕生日には早朝におめでとうメールを、旅行に行ったら女子社員分も含めてお土産を買ってきて、ホワイトデーには倍返しをして、普段もできるだけラインなどで情報を教えたりして特別な人だと印象付けてきました。
時には美しいきれいだとほめたたえてきました。
実際、調理長は部下の掌握が素晴らしく、何が重要かをよく分かっている「できる人」なのです。
ただ、多分ですが若くして結婚してからは、男性との付き合いはなく、ダンナ以外の男性からかわいいとか言われた経験はほとんどないように思えます。
それは、かわいいとかいうと、とても喜ぶから分かります。
言われ慣れている人は、そんなふうに喜んだりしません。
2年間一生懸命に調理長をほめてきた結果、彼女は私と話すときは満面の笑顔で、ときに社員たちが報告に来ているのに気づかないこともあるくらいです。
そっと肩に手をかけても何も言いません。
本当は好きなのですがそれは言いません。
二人とも、ささやかな冒険を楽しんでいるだけです。
3年後はもっと近しい存在になっているでしょう。
でも、手を握ってもいないと思います。
職場限りのおつきあい。
プライベートはお互いに無関心。
それを楽しめる年齢でよかったです。
こういうことを予想もしていなかったから、施設長はそれだけで十分にうれしいんです。
定年を迎える方も多いと思いますが、どこでどんな人との出会いがあるか分かりません。出会いって素晴らしい。まだまだ人生、捨てたもんじゃありません。