現役時代は男ばかりの会社で過ごし、第2の人生は女ばかりの職場です。
20代から40代の女性。
まさに女ざかり。
学生時代に戻ったようで毎日が楽しくて仕方なかった。
でも、それは最初の1年だけ。
だんだんいろんな所が見えてくるとともに、女を女として見るようになるんですよね。
最初は、男と同じ一人の人間として接していますが、名前を知り、性格を知り、時には愚痴の相談を聞いているうちに、どうしても人間+女として接するようになります。
最初は、さして美人でもかわいくもない普通の女性だったのに、毎日を過ごすうちに、みんなだんだんきれいにかわいく思えてくるんです。
気にも留めなかった女子の体つきだって、細くてもやわらかく見えることに気がつきます。
ふとしたしぐさや、一生懸命に仕事をしている姿を見て「かわいい」とつい言いたくなるんですけど、迂闊に口に出してはいけません。
女性は、休憩室などでは必ずお互いの情報交換をします。
「施設長さんに、この前かわいいと言われた」なんて話題になったら、私も言われた、私も、私も・・・。こうなってしまったら、施設長はただのエロジジイです。
それに、親しくなってくると、つい肩に手をかけたり、手を取ったりしてしまうんですが、これも誰にでもしていると、必ず嫌がられます。
好意を寄せているように見える言葉や、ボディータッチは避けることが大事です。
お笑いのように、おもしろいことを言うだけが一番好かれます。
そして、分け隔てなくみんなに挨拶をしたり、元気?とか、ちょっと一言でもいいから声をかけること。特に意識的に気をつけるのは、公平に付き合うことがとても大事です。
愚痴や相談を受けたら、面倒がらずに相手が言い終わるまできちんと聞いてあげることも大事です。結論なんか出さなくて良いんです。
女子たちは、思いのたけを口に出すことでストレスが発散されてスッキリします。聞いてあげるだけで感謝されます。
思えば、これって女房との付き合い方と同じじゃないですか。
施設長は、調理長と栄養士の愚痴だけはしっかりと聞いてあげます。重要なポジションの二人をしっかりと味方につけることで、不思議にみんなが施設長の見方になってくれます。
たぶん、休憩室での女子トークで、施設長さんは良い人だなんて言葉が出ているんじゃないでしょうかねー。
出会って一番最初に、調理場で私の真似をして手を腰に当てて立っていた子とは、すぐに仲良くなり、今では肩を触ったり、手を握ったり、お腹をつついたり平気でします。
この子は80kgほどある巨漢だけど、性格がかわいいんです。
触るのは特別の人だからと思わせるのがコツです。
誰にでも触っているとただのバカと思われます。
冗談でも胸なんかを触っちゃいけません。
良い施設長さんという評判は、一瞬にして消え去るでしょう。